2012年04月11日

歯車

 全てのものには、それぞれ一つの歯車を持っています。

我々人間にも、ペットにも、ましてやパソコンにもあります。

人間はその歯車をうまいこと噛み合わせ”カラクリ”を作って生きているのです。

これから書くことは人間を中心にした歯車のことです。


 人間はどうやって成長していくのでしょうか?

産まれてきた子どもたちをいくら平等に同じように育てても同じ子どもには育ちません。

それぞれの環境が違うからです。

一人っ子であったり、兄弟がいたり、友達が違ったりします。

双子であっても他よりは似るだろうけど、やはり違った人間となります。

様々な人との出会いによって、人間はそれぞれの『歯車』を手に入れることができます。

大小や形も変わってきますので、人間は世界中でいくら探しても同じものはありません。

もちろん、人間だけが歯車を持っているわけではないので、ペットに歯車をもらうこともあります。

山に登ったときに最高の景色という歯車、路上で見かけた綺麗な花、美味しいお酒等様々な歯車が人生には用意されています。


 それぞれで得た歯車をどのように組み合わせるかによって作り上げられるカラクリが変わってきます。

ということは、多種多様の歯車を持っている方が選択肢が広がり、素敵なカラクリを作りやすくなります。

僕の場合は仕事でいえば患者さん一人一人が歯車です。

患者さんの様々な症状や状況を診ることによって歯車を得ることが出来ます。

それをどのように組み立てていくかで、これからの「ぼくの手」は変わっていきます。

壮大な夢と希望を、皆さんの体を触ることで皆さんの歯車を得て、最高のカラクリを作りたいと思っています。

本当にありがたい話です。

もちろん、得るだけは嫌なので、なんとかして僕の歯車を患者さんの心に小さくていいので噛み合わせていただきたいと思っています。

少しでも体の痛みがとれれば、心の痛みがとれればと思いながら治療をしています。


 しかし、患者さんには本当に申し訳ないと思いますが、僕がとても大事にしている歯車があるんです。

それは家族です。

こんなこと全く考えもしなかったことでした。

結婚してもそんな実感はわきませんでした。

もちろん妻は大事ですし、一生守らなければと思っていました。

最初の子どもが産まれ、約二年がたちましたが最近になりその子の歯車が巨大になってきました。

まるで自分の子どもに恋をしているような気持ちになってきました。

こんなこというと、妻が焼きもちをやくのでここだけでしかいいませんけどね。

夜帰るときなんて、自転車を目一杯こいで帰ります。

この気持ちは大なり小なりなるでしょうけど、一生続くのでしょうね。

自分中心の歯車から家族中心の歯車になってきてます。

これは素敵な素敵な歯車だと思います。

これからもこの歯車が大きくなってきます。

大きくなりすぎて、周りの歯車に迷惑をかけてはいけないので、その辺に注意はしながらこの”家族”というカラクリを一番大事にしようと思います。

とは言え、うまく噛み合ない時もあるでしょう、その時は修理しながら一つ一つの歯車を大事に心からの感謝を込めて組み立ててこれからの人生を過ごしていきます。


 僕は様々な歯車を合わせて何をしたいのだろうか、その答えはまだわかりません。

やりたいことがありすぎて完成しようと思ているものがまだはっきりとわかりません。

それがいつわかるのか、それさえもわかりません。

人間は”人生”というカラクリを作り続けるために生きているんでしょうね。

僕は、その巨大になるであろうカラクリを動かしているもっとも大事な歯車だけは最期に自分で確認し、ゆっくりと外して人の生を終えたいと思います。

皆さんのカラクリはどうですか?

うまく歯車は回ってますか?

回っていない時は、壊れている歯車を修理してまた素敵な音を奏でるカラクリを作っていきましょうね☆

カチ、カチ、カチ、カチ・・・



Posted by ぼくの手 at 22:24